弁護士敬遠?

By Yoshie Asami | June 4, 2010

弁護士事務所で働くようになるまでは、私は日本でもNYでも弁護士とは全く無縁の平穏な生活をしていました。

弁護士を使う必要がある込み入った状況を除いて、日本では弁護士を使わなくても日常生活では普通に事が進んでいくのだと思います。アメリカでは、ビザ問題で弁護士を使うことを初めとして、家を買うにも弁護士が必要(州に寄りますが、NYは必要)ですし、交通事故でも弁護士を立てて話を進めていくので、弁護士を使う機会がぐっと増える訳です。

弁護士と聞いて思い浮かぶのは、「アメリカ特にNYでは石を投げれば大抵弁護士にぶつかる」というようなニュアンスの表現。つまり、弁護士がたくさんいるということ。実際、リンカーンセンターの夏の無料パフォーマンスで隣に座った人が国際ビジネス関連の弁護士だったり、子供の誕生会で一緒になった保護者の方が弁護士だったりというのがあるのです。では、具体的にどれくらいいるのか、そして日本の状況は? 

日本弁護士連合会の資料によると、2009年1月末現在の日本の弁護士数は26,964人。約1億2,700万の人口から、弁護士一人あたりの国民数は約4,710人。一方アメリカ法曹協会(American Bar Association)によると2007年末時点のアメリカの弁護士数は1,143,358人。これは宮崎県の人口に相当します。3億人を超えるアメリカ人口の269人に対し一人の弁護士という計算になり、日本の17倍です。諸外国の法曹人口の比較もネットで調べてみると、人口が日本の半分のフランスでは、弁護士数は2倍(「裁判所データブック2005」参考)。法曹一人当たりの国民の数を比較すると、日本はイギリス・ドイツの約9倍、フランスの約4倍という国際比較も別資料にて出ています。

具体的な数値を知り、改めて日本には弁護士が少ないことを認識しました。司法改革の真っただ中の今、どうして日本の弁護士人口が少ないのかその理由を検討する資料から日本人独特の精神や社会性 = 争いを好まない、集団性、和の精神、謝罪、が浮き出てきました。日本で訴訟数や弁護士人口が少ないのは、日本人の社会的特徴に起因するという見方に、なるほどおもしろいと思いました。

逆にこれら日本人独特の社会性をそのままアメリカで使ってしまうと、後で良く考えてみたときに自分の権利の主張や相手の非の指摘ができたはずなのに何もしないまま終わってしまい、泣き寝入りや我慢・諦めという後悔を聞くことがあります。もちろんこういう社会性背景から、「弁護士をどう使っていいのか、いつ使っていいのか分からない。どう探すの?」や「弁護士って高そうだからなるべく避けたい。」という弁護士と距離を置くきらいが最初にあるのではと思います。

日本では厳しい司法試験を勝ちぬけた弁護士は尊敬をこめて「先生」と呼ばれ、堅い職業の人という印象がありますが、アメリカでは(仕事柄いろんな弁護士を見ているからかもしれませんが)いろんな弁護士がいますし、人間味もあります。聞いてみない限りは、自分の問題はケースとして扱えるのか、どんな選択肢があるのか、などが分かりませんので、アメリカにはこんなにたくさん弁護士がいることですし、どんどんコンタクトしてみて下さい。

Share and Enjoy:
  • Print this article!
  • Twitter
  • Yahoo! Buzz
  • Sphinn
  • Turn this article into a PDF!
  • Yahoo! Bookmarks
  • RSS
  • E-mail this story to a friend!

Topics: Yoshie's Observation | No Comments »

DV-2011の抽選当選と注意事項

By Jim Nolan | June 3, 2010

DV-2011にご当選された方おめでとうございます。当選後は迅速な書類準備は勿論ですが正しい戦略が必要です。例を使って、重要なポイントを説明しましょう。

質問)T氏はH-1Bにて滞在中で抽選に当選し、面接地を日本、米国のどちらと記入するか迷っています。

答)日本から米国への変更は容易ですが、逆は困難な為まずは日本を選択して下さい。重要なのは2011年9月30日までにGC面接に到達することで、でなければ当選が無駄になります。通常日本での面接の方が早いですがT氏の当選番号次第では米国での面接に間に合う可能性もあります。

質問)T氏の当選番号は85088ですがこの番号は重要ですか?

答)重要です。というのも当選が永住権取得を保証するわけではないからです。各自の当選番号と実際に審査されているケース番号を比較し、例えばDV-2010の5月の審査状況ではアジアは16,400より下の番号のケースが審査されています。移民ビザ発給数は2010年9月で一旦終了し10月からは新年度枠でのカウントが始まるので、当選番号が85,088のように高いと確率は低く、9月までに審査状況が追いつかない限りあまり期待できません。

アジアを含む6つの地域に分けて当選番号が振り分けられており、地域ごとに審査状況は毎月変わります。審査状況は国務省のVisa Bulletinにて確認できます。尚、T氏が当選したDV-2011の審査状況は2010年9月以降でないと発表されませんので、ご注意ください。

質問)Sさんの当選番号は5088ですが、見込みはどうですか?

答)Sさんの場合は当選番号が低いので、早ければ今年中にでも面接となる可能性があります。

質問)SさんのH-1Bが今年9月5日に失効しますが延長は必要ですか?

答)当選したDV-2011は今年10月1日からしかスタートしませんし、当選したことによって合法的ステータスが自動的に変更する訳でもありません。日米いずれにせよ面接手続きに到達するまではH-1Bの延長が必要です。

質問)ではSさんのH-1Bが来年2月3日に失効する場合は延長が必要ですか?

答)恐らく延長しなくても大丈夫でしょう。それまでにGC面接を受けるか、或いはアメリカでの面接手続き中でそれに付随する就労許可を取得済みならば、H-1Bの延長は必要ないでしょう。但し、これは毎月の審査状況の進み具合次第ですが。

質問)2010年9月15日付のVisa Bulletinにて、2010年10月の審査分としてアジアのケース番号は4239と発表されています。Sさんは現時点で何かしなければなりませんか?

答)いいえ。2010年10月はケース番号4239より下の番号を審査するので、Sさんの番号は該当しません。

質問)2010年10月15日付のVisa Bulletinにて、2010年11月の審査分としてアジアのケース番号は6239と発表されました。Sさんは現時点で何かしなければなりませんか?

答)はい。面接地をアメリカで選択した場合は、2010年11月1日に提出できるよう申請書類の準備に取り掛かって下さい。

質問)日本に婚約者がいる場合、婚約者の永住権は取れますか?

答)重要なのはSさんの面接前に結婚することです。そうすれば同時に面接、またはSさんの面接後配偶者が面接を受けられます。Sさんの永住権取得後に結婚すると配偶者の永住権取得まで最低5年以上かかるでしょう。

質問)Y氏は10年前に観光ビザ(又はビザ免除プログラム)で渡米して不法滞在中です。不法滞在者は米国での面接手続きができないと読みましたが、では日本で面接を受けられますか?

答)残念ながら当選しても不法滞在のステータスは変わらず、Y氏が米国を離れると日本での面接で永住権申請が却下されるだけでなく、一年以上の不法滞在の為「10年入国禁止」の対象となります。

質問)Iさんは10年前にF-1ビザで渡米し最初1年は学校に通いましたが、その後学校に行かなくなり不法滞在のままです。I-94には滞在有効期限の明記が無く「D/S」と書かれています。不法滞在者は米国での面接手続きができないと読みましたが、では日本で面接を受けられますか?

答)面接を受ける選択肢はありますが、認可されるかは微妙です。前述のY氏の場合と異なり、IさんのI-94には「D/S」とだけ書かれ具体的な滞在有効期限の明記が無いため、米国を離れても「10年入国禁止」の対象とはなりません。しかし、長期の不法滞在そしてその期間の不法就労の可能性に在日米国大使館の面接官が気付いた場合は、永住権申請却下の可能性がとても高いです。面接官の判断次第で認可されることもありますが、厳しい審査判断を下すというのが最近の傾向です。Iさんが却下の判断を受けた場合、「10年入国禁止」の対象とはならないものの、少なくとも5年は米国入国禁止という措置を受ける可能性があります。

抽選に当選した場合、すぐに経験のある移民法弁護士にご相談下さい。

Share and Enjoy:
  • Print this article!
  • Twitter
  • Yahoo! Buzz
  • Sphinn
  • Turn this article into a PDF!
  • Yahoo! Bookmarks
  • RSS
  • E-mail this story to a friend!

Topics: Green Card Lottery | No Comments »

移民法に関する無料電話法律相談のお知らせ

By Yoshie Asami | June 2, 2010

こんにちは。

幣事務所で毎月開催している無料電話法律相談のお知らせです。

毎月第二木曜日にお一人様15分の移民法に関する無料電話相談の枠を設けております。次回は6月10日の午前10時から午後4時(東部時間)の予定です。

予約制で受け付けており、こちらのリンクから予約できます。尚、ノーラン弁護士との英語による電話相談となりますのでご了承ください。 移民法に関するご質問をお持ちのお知り合いの方にも是非ご紹介ください。

Share and Enjoy:
  • Print this article!
  • Twitter
  • Yahoo! Buzz
  • Sphinn
  • Turn this article into a PDF!
  • Yahoo! Bookmarks
  • RSS
  • E-mail this story to a friend!

Topics: 無料移民法法律相談 | No Comments »

大使館でのビザ申請料金が上がります

By Yoshie Asami | May 21, 2010

国務省からの最新情報によりますと、米国大使館・領事館でのビザ申請料金がこれまでの$131から引き上げられるとのことです。B1/B2、F、M、Jビザやその他移民局の認可を通さずに大使館にて直接ビザ申請のできるビザカテゴリーの場合は$140に、H、L、O、P、Q、Rビザの場合は$150に、Kビザは$350に、そしてEビザは$390に変更する予定です。この新しい料金設定はまだ仮とのことであり、いつから適用されるのかまだ発表がありませんが、早くても今年7月以降と幣事務所では見ております。情報を入手し第、このブログにて発表する予定です。今後大使館・領事館にてビザ申請を予定されている方は申請料金の確認を今一度されますようご注意ください。

新しいビザ申請料金の詳細はこちらをどうぞ(英語のみ)。

Share and Enjoy:
  • Print this article!
  • Twitter
  • Yahoo! Buzz
  • Sphinn
  • Turn this article into a PDF!
  • Yahoo! Bookmarks
  • RSS
  • E-mail this story to a friend!

Topics: H-1B, Practical Immigration Tips, ビジネスビザ, 就労ビザ | No Comments »

新しいカテゴリーをブログに追加

By Yoshie Asami | May 15, 2010

幣事務所のこの日本語ブログでは、ノーラン弁護士が配信する米国移民法の重要な情報や分かりやすく実践的な知識が主ですが、それと並行して、法律情報・アドバイスには触れない新しいカテゴリー「Yoshie’s Observations」を加えました。法律事務所を含むアメリカ企業で働く中で気付いた点を日本人リーガルアシスタントの視点で伝えるカテゴリーです。比較文化的な要素も兼ねていけたらと考えています。ブログに対するコメントも大歓迎です。

Share and Enjoy:
  • Print this article!
  • Twitter
  • Yahoo! Buzz
  • Sphinn
  • Turn this article into a PDF!
  • Yahoo! Bookmarks
  • RSS
  • E-mail this story to a friend!

Topics: Yoshie's Observation | 1 Comment »

自分で起業した会社を通じてH-1Bビザの取得は可能か?

By Jim Nolan | May 14, 2010

自分の興した会社をスポンサーとしてH-1Bビザの申請が可能かという質問を良く受けます。

その答えとしては3つあります。

  1. 自分の会社を興すこと、そしてその会社をスポンサーとして自分のH-1Bビザ申請を行うこと、を禁じる規定はありません。
  2. しかし、H-1Bのスポンサーの対象が解雇可能な「従業員/Employee」を前提としているため、解雇不可能なオーナー自身のH-1Bビザ申請は無理のはず。申請却下の可能性もあります。
  3. 一方で、誰がオーナーであるかの情報開示は申請書類上必要とされていない為、認可の可能性ももちろんあるという訳です。実際、幣事務所での成功例も過去に多くありますし、誰がオーナーであるかの情報開示を求められたこともありません。もちろん、自分の会社であることが明らかに分かるような会社名は避けた方が良いということは言うまでもありません。
Share and Enjoy:
  • Print this article!
  • Twitter
  • Yahoo! Buzz
  • Sphinn
  • Turn this article into a PDF!
  • Yahoo! Bookmarks
  • RSS
  • E-mail this story to a friend!

Topics: H-1B, 就労ビザ | 2 Comments »

米国市民が配偶者や親の永住権をスポンサーする方法

By Jim Nolan | May 6, 2010

「私は米国市民ですが、配偶者(又は親)のグリーンカードを申請するには何をしたら良いのですか?」と度々受ける質問について今日はお答えしましょう。但し、ここでの答えは米国市民が永住権申請のスポンサーとなる場合のみです。永住権保持者がスポンサーになる場合は、①配偶者の申請は長丁場となる、②親の申請にはスポンサー資格なし、の為当てはまりませんのでご注意ください。また、ここでの答えは、配偶者や親が米国内で面接を受ける場合を想定しています。日本など自国の米国大使館にて面接を受ける方法もありますが、それについては今回は割愛させていただきます。

それではまず、移民局へ提出する必要書類を挙げましょう。これらのフォームは移民局のウェブサイトwww.uscis.gov にてダウンロード可能です。

スポンサーである米国市民が署名するフォーム:

被スポンサーである配偶者或いは親が署名するフォーム:

その他の必要書類:

提出先の移民局の住所は頻繁に変更されるので、移民局のウェブサイトwww.uscis.gov にて事前に確認しましょう。

上記必要書類はあくまでも基本必要書類であり、申請者の状況に寄り、更に他の書類が必要になることもあります。下記の状況のどれかに当てはまる方は、一度移民法弁護士と相談の上、指示を仰ぐと良いでしょう。

Share and Enjoy:
  • Print this article!
  • Twitter
  • Yahoo! Buzz
  • Sphinn
  • Turn this article into a PDF!
  • Yahoo! Bookmarks
  • RSS
  • E-mail this story to a friend!

Topics: 永住権・グリーンカード | 1 Comment »

H-1B申請までにかかる所要時間 – 遅延に注意!

By Jim Nolan | May 5, 2010

些細な変更に思えてもこれが大きな問題を起こすというのがH-1Bビザにはありがちです。このことについて予備知識を持っていただき、ダメージを防ぐのにご参考になればと思います。H-1Bビザの場合、以前と比べ申請までにより時間がかかり、関係者はスケジュールの調整を強いられています。

具体的な変更内容を説明する前に、まずは背景について。

通常、企業はH-1Bビザの必要な新社員を採用する場合、早期の就労開始を予定しています。

2009年7月より始まった労働省のLabor Condition Application(LCA)に対する新しいEfileシステムですが、小規模な変更と思いきや蓋を開けてみると認可にたどりつくまでに色々な試練を投げかけてくるのです。ちなみにLCAが認可されない限り、移民局へH-1B申請書を提出することができません。

それまでのEfileシステムでは即時にLCAの認可が下りていましたが、新しいシステムでは少なくとも認可に3-4日はかかります。

更に困ったことに、LCAをEfileし3-4日後、労働省から却下の知らせが届くことが往々にしてあります。却下の理由は、雇用者のTax ID番号(FEIN)がIRSの記録と照合しないとのこと。そこで、雇用者は労働省の規定する書類をEmailしTax ID番号が正しいものであると証明することになります。労働省でのこの処理に更に2-4日かかり、労働省からの「確かに照合されました」との知らせを受けてから、改めてLCAをEfileすることになります。そして、3-4日後に待望の認可と相成ります。最悪の場合、労働省からLCAの認可を受けるのに2週間かかることもあります。Tax ID番号の照合の問題は、初めてこのEfileシステムでLCA申請を行う雇用主が遭遇しますので、2回目以降のLCA申請は心配ないでしょう。

また、既にH-1Bビザを持つ社員採用の場合、LCAの認可待ちの間はH-1B申請ができませんので、新社員はまだ就労開始が認められません。早期申請を見越して既に前職を辞めてしまった場合は、その間ステータスが不法となり大問題です。

背景が長くなりましたが、このような状況を考慮した上で、H-1B申請時には以下の対策をお勧めします。

Share and Enjoy:
  • Print this article!
  • Twitter
  • Yahoo! Buzz
  • Sphinn
  • Turn this article into a PDF!
  • Yahoo! Bookmarks
  • RSS
  • E-mail this story to a friend!

Topics: H-1B, 就労ビザ | No Comments »

移民法に関する無料電話法律相談のお知らせ

By Jim Nolan | May 4, 2010

こんにちは。

幣事務所で毎月開催している無料電話法律相談のお知らせです。

毎月第二木曜日にお一人様15分の移民法に関する無料電話相談の枠を設けております。次回は5月13日の午前10時から午後4時(東部時間)の予定です。

予約制で受け付けており、こちらのリンクから予約できます。尚、ノーラン弁護士との英語による電話相談となりますのでご了承ください。 移民法に関するご質問をお持ちのお知り合いの方にも是非ご紹介ください。

Share and Enjoy:
  • Print this article!
  • Twitter
  • Yahoo! Buzz
  • Sphinn
  • Turn this article into a PDF!
  • Yahoo! Bookmarks
  • RSS
  • E-mail this story to a friend!

Topics: 無料移民法法律相談 | No Comments »

2011年度H-1B ‘Cap’ 発給枠 – まだ十分余裕あり

By Jim Nolan | April 30, 2010

移民局による4月22日付の報告では、2011年度の新規H-1B発給枠は16,025 まで達しているとのこと。20,000の別枠が設けられている米国大学の修士号以上の学位保持者の枠は、6,739に達している。発給枠に近づくにはまだ3-4ヶ月時間的余裕があると見られる。新規H-1B申請を検討中の方、今からでも遅くありません。準備を進めて、移民局へ申請書を提出しましょう。

Share and Enjoy:
  • Print this article!
  • Twitter
  • Yahoo! Buzz
  • Sphinn
  • Turn this article into a PDF!
  • Yahoo! Bookmarks
  • RSS
  • E-mail this story to a friend!

Topics: H-1B | No Comments »

« Previous Entries Next Entries »